《対談》護国寺 岡本貫首に伺う「お盆は“母の日”なんです」

《対談!エビちゃんが聞きました》
えびさわけいこが、いろいろな方との対談を通じ新しい発見や驚きを皆様にお伝えするコーナーです。
気軽にためになるお話をご提供できたら嬉しいです。えびさわは、皆様とのご縁を大切にしていきます。

新コーナーの「対談!エビちゃんが聞きました」

第1回目は、平成25年8月15日、護国寺にて
真言宗豊山派大本山護国寺 第五十三世貫首 岡本永司さまと対談しました。お話(対談)がとても盛り上がったので、3回に分けてご紹介いたします。

仏教の教えは日本人の心や生活習慣に知らずと深く刻まれていますが、この対談で改めて気付くことがたくさんありました。エビちゃんも楽しみつつ、いろいろな方とお話をしていきたいと思います。では!


えびさわ:文京区議会議員えびさわけいこ
岡  本:護国寺貫首の岡本永司さん
敬称は省略させていただきました。


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えびさわけいこ(以下えびさわ)
毎週日曜日の九時から行われている修養会にこの間行きそびれてしまって。
その時にお話しされたお盆のことについて聞くことが出来なかったのですけど……

岡本永司貫首(以下 岡本貫首)
お盆というのは母の日なんですね。日本の母の日は何日だか知ってる?

えびさわ
5月の第2の日曜日ですよね

岡本貫首
そうでしょう。でもこれはアメリカ流の母の日でね、アメリカのアンナさんという女性が毎年毎年お母さんの命日にお墓に白いカーネーションを持っていっていたんですよ。
それを聞いた同時のアメリカ大統領であるウィルソンが感激して、議会にはかった結果議決を経て5月の第2日曜日が母の日としたのです。

えびさわ
あっ、確か小学校の時に聞いたことがあるような気がします。

 岡本貫首
それを日本が取り入れて、母の日・母の日と大騒ぎしてるでしょ。でもこれはアメリカ流の母の日なんですよ。
それで、本当の日本流の母の日がいつだか知ってますか?

えびさわ
知りません。いつも、その5月の第2週の日曜日に、実家の母と義理の母にお花を贈っていました。

岡本貫首
日本流の母の日は、5月5日だよ

えびさわ
えっ、それは「こどもの日」じゃないですか!?

gokokuji_02.jpg岡本貫首
そう「こどもの日」ですよ。みなさんもそう思っているでしょう?
でも、「国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)」というのがあって、その第2条に『5月5日を子どもの人権を守り子どもの幸せを守る日と共に母に感謝する日とする』と書いてあるんですよ。

えびさわ
帰ったら、早速ちゃんと読んでみます! 

岡本貫首
だから日本流の母の日は、5月5日なんですよ。そしてもう一つの母の日がお盆です。

えびさわ
どうしてお盆も母の日なのですか、お盆は先祖に感謝する日ではないのですか?

岡本貫首
お釈迦様の十大弟子の一人に目連(モクレン)という非常に神通力の強い者がいました。
その目連が、自分の亡くなった母親が、死後をどのように素晴らしいところで過ごしているだろうかと、神通力を使って見たところ、ウランバーナという逆さ吊りの責め苦を受ける母の姿が目に映ったのです。
これは大変なことになってしまったと、目連はお釈迦様の元に飛んでいき、「なんとかして母を助ける方法は無いでしょうか」と訴えました。
するとお釈迦様は、「お前の母親はとても罪深いから地獄に落ちてしまったのだ」と仰ったそうです。

えびさわ
罪深いから?

岡本貫首
そう。目連さんのような立派な人のお母さんがですが、自分の子供を大事にするあまり他人の子を虐げたり、邪険に扱っしまったたりしたからなのですね。
だから自分の子供にとってはよい母だったが、他人の子に関しては罪深い母だったということです。

えびさわ
愛情が深すぎたのですね。ちょっと悲しい話ですが、他の子ども達から見たら、確かに嫌な大人ですね。

岡本貫首
目連さんは、大勢のお坊さんにお経を唱えて供養してもらえば母親は良いところに行けるだろうということで、7月15日に大勢のお坊さんに供養してもらったのです。
(なぜ7月15日かというと、インドでは4,5,6月というのは雨期で外を出歩けず、お堂の中にこもって修行したり討論したりするんですね。これを夏安居というのですが、それが終わる日が7月15日なんです。)

そして、この日に供養してもらった母親は良いところに生まれたという話です。ですから目連さんが自分の母親を救うために行った行事が、ウランバーナに由来して盂蘭盆会(うらぼんかい)と呼ぶわけです。ウランバーナというのは元々逆さ吊りにされて虐げられる日で、その責め苦から救われる日が盂蘭盆会(うらぼんかい)というわけです。

えびさわ
なるほど。お盆は、ウランバーナから来た言葉だったのですね。

岡本貫首
このように目連さんが一生懸命母のために供養した日がお盆であり、母の日でありまして、お釈迦様の定めた母の日というのが7月15日なのです。だから「アメリカ流の母の日」、「法律で定められた母の日」、「お釈迦様の定めた母の日」と、3つあるわけです。

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えびさわ
そういうのを本当はちゃんと道徳として子どもたちに教えてあげたいですよね。この年まで知らなかった自分が恥ずかしいです。

岡本貫首
今のお母さんは自分の子どもを可愛いがっているのはいいんですが……

えびさわ
自分の子どもだけでなく、すべての子どもを可愛がらないといけませんね。

岡本貫首
そう。他の子供を邪険にするのは罪深いのであって、広い心で、すべての子どもを大切にしないといけないのです。

えびさわ
今日の話を保護者の皆さんにも、ぜひ聞いてもらいたいです。
自分の子供だけを可愛がらずに、みんなで子ども達を見守っていきましょうと。
保護者に限らず、より多くの方に聞いて欲しいですね。
子どもは未来の宝物ですもの。みんなで大切に育てていかないと!!

岡本貫首
そして、子ども達も、目連さんのようにお母さんに感謝をする気持ちを忘れてはいけません。

えびさわ
そうですね。来週のお盆には、実家に帰って母に「ありがとう」と伝えてきます。
(東京のお盆は7月ですが、東京以外は8月です。)


第一回目の『対談!エビちゃんが聞きました』は護国寺貫首の岡本永司さんとでした。
僕は、お寺の貫首と聞き堅苦しいイメージがりましたが、全く違いました。
岡本貫首は、護国寺に植えているお花を自ら育てるなど、それまでイメージを払拭してくださる親しみやすい方でした。

この記事の中で紹介したように、毎週日曜日の午前9時から護国寺の本殿で“修養会”が開かれ、貫首の仏教と関連した興味深いお話しを聞くことができます。少しでも興味のある方は是非参加してみて下さい。
僕も1度参加してみたいと思います。

写真撮影:刈谷 学  取材協力・記事:吉倉 実功

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