《対談》NPOロンリーペット 星野奈美さんに伺う『命を飼うという責任』

《対談!エビちゃんが聞きました》
えびさわけいこが、いろいろな方との対談を通じ新しい発見や驚きを皆様にお伝えするコーナーです。
気軽にためになるお話をご提供できたら嬉しいです。えびさわは、皆様とのご縁を大切にしていきます。

「対談!エビちゃんが聞きました」

今回の『対談! エビちゃんが聞きました』は非営利型一般社団法人ロンリーペット代表の星野奈美さんです。年間十数万匹も殺処分されていく動物達の現状と、それらを通じて命を飼うということの重さについてお話を伺いました。


えびさわ:文京区議会議員えびさわけいこ
星野さん:「非営利型一般社団法人 ロンリーペット」代表 星野奈美さん


えびさわけいこ(以下えびさわ)
どうして「ロンリーペット」の活動を始めたのですか?

星野奈美さん(以下星野さん)
昔は野生動物保護をやりたいと思っていたんです。
幼い頃、カナダに住んでいたのですが、夕方の四時台に環境保全団体WWFが野生動物の番組を放送していて、そこで象牙のために密猟される象とかを見ている内になんとかしたいという気持ちが芽生えたのを覚えています。社会人になってから、自分の身近なところで出来ることはないだろうかと考え始めました。
実際に動物を保護することは難しいので、保護している人をサポートしようと思ったんです。

えびさわ
ロンリーペットは、里親を探しているペットたちを登録できるサイトで、ペットとペットを探している人とマッチングする、というものですよね。

星野さん
そうですね。いわゆる里親募集サイトをやっていて、そこから里親会を開くようになったり、リーフレットを作ったりするようになりました。
基本的に里親探しの施策をメインでやっています。

えびさわ
最初はサイトだけだったのに、なぜ“里親会”を開催するようになったのですか?

星野さん
ネットだけでやるのは閉塞感があると思ったので。保護動物にも団体にも会っていないので、自分たちがどう役に立っているのかもわからず、現場で実際に何がおこっているのかもわからないんです。
ちゃんと現実に会える場を設けることで、活動を円滑に進めることができるんじゃないかと考えて里親会を始めました。

えびさわ
私も何度か“里親会”のお手伝いをさせて頂きましたが、そのたびに自分たちの目の前でペット達の飼い主が見つかり、幸せになっていく動物たちを見ることができ、とっても嬉しく思いました。
本当に“里親会”を開催して良かったすね。

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星野さん
ええ。ウェブでは見ることの出来なかった部分を見ることができるので、会を開いてよかったなと思います。
啓蒙活動だけだと頭でっかちになったり、自分たち本意になってしまうと思うので定期的に会を開いていくのは、実際の保護現場を知ることができて、私たちにとってもいいことだなと思いました。
何のためにこの活動を行っているのか、再認識する場にもなっています。

えびさわ
定期的に麻布十番で里親会をやっていますが、だいたい一回でどれくらいの里親さんが決まるのですか?

星野さん
犬は1〜4頭、猫は4〜10頭位ですね。

えびさわ
なるほど、1頭で多く里親さんが決まるといいですよね。
今後、動物たちにとってどんな世の中になって欲しいと考えていますか?

星野さん
この活動をやらなくてもいいような世の中になって欲しいです。捨てられるペットの数は減ってはいるんですが、それでもまだまだいます。去年、動物愛護法が変わり、保健所が動物の引き取りを拒否できるようになったので、今後はもっと減っていくんじゃないかなとは思います。

えびさわ
私はね、ペットは家族の一員だと思うのです。
だから、家族として最後まできちんとお世話をしてあげねばならないと思うのです。
そして動物の人間も同じ命なのだから大切のしなくてはいけないという事を啓蒙して欲しいと願います。
星野さんが一番啓蒙していきたいことは何ですか?

星野さん
それが基本です。出来ないのであれば飼わないでほしい。命を飼う大変さをもっと理解してほしいです。

えびさわ
話はちょっと変わりますが、今のペット業界の問題点は何だと思いますか?

星野さん
売る側に規制がないことです。簡単に繁殖させ、売ることができるのが問題です。
私たちみたいな活動をしている人間が真っ先に求めることは、ペットショップの生体販売がなくなることなんです。
生き物を売るのであれば、もっと厳重な規制を設けた上で行ってほしいです。
繁殖に使われるだけ使われ、生みたいだけ生ませ、売れなかったら捨てられ、殺される動物たちを救えるのは、法律しかありません。

えびさわ
そうですよね。だいたいの人は、犬や猫を飼うとなると、ペットショップで買う以外にはあまり思いつきませんからね。
星野さんが言うように売る側の法律規制も重要ですが、生き物を売り買いするという認識から変えていかないといけないですよね。

星野さん
私たちは、犬や猫は貰うものだという風に変わっていくことを望んでいます。そのためにも小中学校の教育段階で知識として教えていって欲しいです。

えびさわ
そうですね。知識として教育することは重要ですね。
今のこの殺処分の現状を知らせると同時に、ペットも人間も同じ命だときちんと理解できる教育をしていくべきですよね

星野さん
日本で起きている動物の問題や、その問題を解決するために出来ることについて、教育してほしいです。
この世はすべて命でできている。私たちは自分が生きるために、他の命を犠牲にして生きているので、ペットだけでなく、畜産動物や実験動物、もちろん、野生動物についても、広く教育してほしいです。

えびさわ
確かにそうですね。今朝つけた化粧品の開発、さっき飲んだ牛乳、隣に座っている人のバック・・・・・・、私たちの生活を振り返ってみると本当に多くの命を犠牲にしていますね。命を大切にしていかなければならないということと同時に、感謝をしないといけないと、子供たちに子供だけでなくみんなに伝えていくべきですよね。

星野さん
そうです。ペットは人にいちばん身近な動物なので、飼ったら最後まで愛情を持って面倒をみる、この当たり前のことを、当たり前に行える日本になることが第一歩だと思います。また、毎日食べている私たちの食事等も、すべてが命です。
ハンバークを食べるために、牛は殺され、生姜焼きを食べるために、豚が殺されています。ひとつひとつを想像できるようになることで、命に対する責任感が持てるようになると思います。

えびさわ
私は「エビちゃん食育教室」を2ヶ月に1回ずつ開催しています。その時に「いただきます。」と言う言葉について子ども達に話をしています。
自分たちの命も、他の命に支えられているということを理解して欲しいと願いながら。

星野さん
はい、ほかの命を犠牲にして生きている以上、その命と引き換えに、自分が生きることができた今日という一日を大切にして欲しい。
さらに、犠牲そのものを少しでも少なくできるように検討して欲しいです。

えびさわ
命を大切にし、命に感謝し、一日一日を大切に生きていかないといけないですね。


『対談!エビちゃんが聞きました』の第6回は、非営利型一般社団法人ロンリーペット代表の星野奈美さんにお話を伺いました。
現在、エビちゃん事えびさわけいこさんも星野さんと一緒にロンリーペットの活動をしています。
今年(平成26年)10月18日に「護国寺」にて里親会を開催する予定だそうです。多くの里親がみつかると良いと思います。

僕の家でも最近犬を飼い始め、日々その世話を苦労しつつ楽しんでいます。犬や猫は人とは違う動物ですが、そうある前に一つの命です。
自然界におかれれば優劣のない平等な命です。ですから簡単に捨てたり殺したりしていいはずもありません。ペットではなく家族の一員として、どちらかが死ぬまで互いに仲良くやっていければそれはとても幸せなことだと思います。
僕もこれから飼い主とペットとしてではなく、家族としての関係を楽しく気づいていきたいですね。

撮影・文章 吉倉実功


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