《対談》辻衆議院議員に伺う「こらからの留学制度などについて」

「対談!エビちゃんが聞きました」

今回は、衆議院議員の辻清人さんと対談させていただきました。


えびさわ:文京区議会議員えびさわけいこ
辻:辻清人衆議院議員さん
敬称は省略させていただきました。


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(以下えびさわ) 
どうして政治家を志そうとおもったのですか?

 

辻清人衆議院議員(以下辻)
僕は、四歳から十八歳までをカナダのバンクーバーで暮らしていました。

物心ついた頃から海外にいたのです。そういう状況の中でしたから、自分が何人であるかを若い頃から意識しました。多民族国家の中にあって日本人という事を意識できる環境にいたことがまず一つです。

もう一つは、中学一年生の頃にさかのぼります。カナダでは、中学一年になると学校でディベート(討論)の授業があります。その授業である日「日本への原爆投下」についてディベートを行いました。

それまでは僕は、あまりの日本人だという意識はなかったのですが、このディベートをきっかけに日本人である事を強く意識するようになりました。

授業では、「日本への原爆投下について」の賛否をクラスを半分に分けて話し合いが行われました。
その時は、日本に原爆を落とした事はしかるべき処置だったのだという気持ちが先生を含めて当たり前の浸透していたように感じました。
しかし、僕は自分の国である日本がそんなに悪いことをしたのかと不思議なくらい感情的になり「なぜ日本が原爆を落とされるべきだったのですか」と先生に質問をしました。先生の回答は「当時の日本の政治が悪かったからだよ。」だったのです。戦争中にどっちが言い悪いなんて当時は簡単に言える状況ではないでしょう。
けれど13歳の僕は、日本の政治が悪かったから大勢の人が死んだ、と理解したんです。そして単純に、なら僕は日本に戻ってよい政治家になり、原爆のような悲惨な出来事は二度とまねかないようにしようって思いました。

えびさわ
普通、13歳で政治家になろうとあまり思いませんよ。それだけ日本への思いが強かったのですね。
そして13歳で決めたことを実現した事は凄いですね!!

原爆の投下は、私も正しい事だとおもいません。
それを正として教育することにも怒りさせ覚えます。しかし、見方や見る方向によっていろいろな意見があるということも考えていかなくてはいかないのでしょうね。そして、そのギャップをどう話し合いで埋めていく事が必要なのだと思います。

海外で生活が長い辻議員に、このグローバル社会での外交について期待していますね。

辻議員は、ご自分での海外経験から留学生制度を推進していと伺っています。
最近日本に大学生の留学が減っているようで、私も残念に思っているのですが・・・・。


外国に行ってその国の人と衣食住を共にすることで文化や風土、いいところ悪いところを客観的に見ることができると思います。そして日本の良さも見直すことができる。そういうまとまった時間を取れるのが学生時代の特権じゃないでしょうか。
外国で暮らすという経験をしたうえで社会にでることが、自身の引き出しを増やすことに繋がると思うし、それが日本の肥やしになると、僕は思うのですよ。

えびさわ
留学をきっかけに、海外から日本のことを改めて見ることが出来き、日本に良いところを知り、さらに辻さんがいつもおっしゃっている『愛国心』が湧くかもしれませんね。


でも湧かなければ湧かなくてもいいんですよ。
日本が嫌いになってその国に住む人もいるでしょうし。ただ、外に出て行って日本の良さを再認識している人は多いですから、これからも増えていくのではないかなと思いますね。

えびさわ
今後そういった留学生制度についてどのように政治ですすめていきたいとお考えですか?


そうですね。
高校から大学にかけてのそういった制度の補助、国が財政的な補助をするというのが一つとしてあります。あとは日本の大学と海外の大学との間で単位の互換制度を増やすことです。

でもやっぱり外に出る前に日本の事をしっかり学んでほしいですね。
外国で自分の国のことに答えられないというのは恥ずかしいことですし、今現在暮らしている国のことが分からないというのは、自分の家の庭で迷子になるようなものですから。

えびさわ
そうですね、外から見て日本の良さを知る事も大切ですが、まず日本の事を勉強し留学した国で「日本とはこんな素晴らしい国だ。」と誇りを持って語って欲しいですね。
私たちは、子ども達が誇りを持てる国に出来るよう、大人としてそして政治家としてしっかり働いていかないといけないですよね。

他にこれから政治家としてしていきたいことはありますか?


僕はやっぱり若い世代のために政治をしていきたいですね。

えびさわ
若い人のための政治? 


今七〇歳の方はあと三〇年経てばいなくなってしまうわけですが、我々の世代は残ります。
その残る世代のために“たすき”を渡していかな、と。それが僕の使命かなと思います。

えびさわ
具体的にはどういうことですか?


生きていく上での選択肢を増やしていきたいな、と思います。
固定観念のようなものに縛られて、人とはこうあるべきとなってしまっている考え方を変えていきたいです。人とはこうありたい、という風に。選択肢が増えれば必ずこの国はよくなりますよ。

えびさわ
それぞれの個を認めていく、様々な生き方を認めていくということですよね。


今まで日本の柵の中で生きてきた人々がそういう変化をもたらすことは出来ません。
しかし幸か不幸か日本の教育を受けていない僕なら変えることができる気がするのです。

えびさわ
世界の中で日本がどうなったらいいとおもいますか?


世界一の国でしょうね。国民の全てが自分の国を愛することができる国というのは幸せだと思いますよ。留学することで自分の国が良い国なんだ、と思える一つのきっかけになればなと思います。


『対談! えびちゃんが聞きました』の第三回目は、衆議院議員の辻清人さんに留学生制度についてのお話しを伺いました。

 グローバル化が進むなか、留学し海外の良いところ悪いところを見つけ、そして改めて日本のことも客観的に見てみる。
そうすることで僕のような学生は社会に出たときに出来る物事が増えます。是非、学生という時間のある期間に一ヶ月でも一週間でも海外で生活してみたいと思いました。

(写真撮影・記事)吉倉 実功

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