これからのスポーツ教育についてのお話(筑波大学特命教授 真田 久さん)

「対談!えびさわけいこが聞きました」
今回は、筑波大学特命教授の真田久さんに、これからのスポーツ教育についてのお話を伺いました。


えびさわ:文京区議会議員えびさわけいこ
真田教授:筑波大学 体育系特命教授 真田久さん


対談の様子はこちらからご覧いただけます

 

―筑波大学の先輩・後輩

えびさわ:先生は2期(体育専門学群)だと先ほどお伺いしましたが、私は農林学類の10期なので、大先輩ですね。その頃の筑波大学はどんな感じでしたか

真田教授:大学はまだ建設途上でありまして。 ちょうど農林学類がある場所ですが、よく私は造りに出かけていました。日雇いの労働者として、ですね。

えびさわ:校舎を造る……校舎を学生さんがバイトで、ということですか?

真田教授:当時はあまりアルバイトがなかったので、工事現場に行きますと「明日、1日来てもいいぞ」って言われて、そしたらそこで働くと。

えびさわ先生が造った校舎で私が学習したってことですね。ありがとうございます、大変楽しく4年間学ばせていただきました。

―東京2020が残したもの 未来に繋げる

えびさわ:東京オリンピックも無事終わりました。これから未来にどう繋げていくかを、オリンピック関係の仕事を現在もされている先生に、今日はお伺いできればと思っております。

真田教授:この東京2020大会は、2013年に開催することが決められました。 その間にいろんなことが実は準備として行われてきまして、その中の1つがオリンピック・パラリンピック(以下オリ・パラ)教育です。東京都内で言えば、2300校全ての公立学校で年間30時間、だいたい週1時間オリ・パラについて授業で学びました。

もう1つはホストタウンですね。 一般の市民の人々が自治体を中心にして、外国の選手や外国の方々と交流する活動も行われました。本番ではコロナ禍によって実際に会場に足を運ぶことが、ほとんど出来なかったのですが。しかし、オリンピック・ムーブメントが非常に長い期間にかけて行われた特筆すべき大会だった、と考えております。

えびさわ文京区でもドイツとホストタウンとして提携させていただいて、ハンドボールとバドミントンが練習会場でした。ところがコロナ禍のため、練習風景を見学できなかったのは、本当に残念ですよね。

真田教授:本番の時に実際に観戦できなかったのは、非常に残念な点ではありましたが。

えびさわ:そうですね。しかし、その前に子どもたちが「こども新聞」を作って選手にインタビューに行ったり、ホストタウンの紹介をしたり、そんな形でいろんなレガシーはできたのかなと思います。

―日本のオリンピック史は文京区から 嘉納治五郎先生

真田教授:私も「こども新聞」の記者さんたちに、嘉納治五郎先生のことでインタビュー受けたことがあります。

えびさわ:筑波大学といえば、嘉納治五郎先生ですからね。

真田教授:オリンピックが終わった後に、小学生の生徒さんたちからインタビューを受けました。

えびさわ:みんないい子だったでしょう。

真田教授:熱心に興味を持ってインタビューしてきましたね。

えびさわ:どんなことを聞いてきましたか?

真田教授:例えば「なぜ先生は嘉納治五郎先生に興味を持ったのですか?」と聞かれた時に、「私は実は水泳をやっていたのですよ」と答えました。そしたら、「水泳をやっている人がなぜ、柔道の嘉納治五郎先生に関心を持つのですか?」って。実は水泳の歴史を調べたら、嘉納治五郎先生が日本に広めたっていうことが分かったんです、と伝えたのですよ。

えびさわ:本当ですか?初めて知りました。

真田教授:多くの文京区内の学校ではプールがあると思います。その縁源を辿っていきますと、「日本は水泳が絶対に必要だ」っておっしゃって、学校教育に水泳を必修にしていったのは、実は嘉納治五郎先生なんですね

えびさわ:思い出しました、NHK大河ドラマ「いだてん」にありましたね。

真田教授:「いだてん」では、私はスポーツ史考証を担当していました。スポーツ史から照らして脚本の内容が合っているかどうか、考証作業なども関わらせていただきました。

えびさわ:嘉納治五郎先生がちょっと銅像よりも、かっこよく描かれている感じがしますが。

真田教授:そうですね、本当はもう少し大柄でなかなか迫力のある感じでしたが。でも、非常に人間的というか。

えびさわ:はい、温かみがすごくありましたね。

真田教授:実際はそんな感じだったと思うのですよね。柔道関係者には「嘉納先生はもっと高尚な人だ」って言われるのですが。しかし、当時の嘉納先生のご様子を筑波大学関係者から伺うと、本当に学生の中に気さくに入っていったそうですよ。 例えば入学式の後に歓迎会がありますが、その時には嘉納校長先生が新入生のとこに降りていって、腕相撲をされるのですよね。

えびさわ:嘉納治五郎先生が自ら「腕相撲をしよう」と?

真田教授:そして新入生を全員負かせてしまうのですね。

えびさわ:やっぱりすごい方だったのですね!

真田教授:そんなことが、実際に東京高等師範学校の文献に書かれてあります。

えびさわ:もっとみんなに嘉納治五郎先生を知ってほしいなって、私とかそう思ってしまうんですけどね。そのレガシーをこれから筑波大学としては、ぜひ文京区と一緒に何かしてほしいなって、すごく思うんですね、卒業生のひとりとしては。せっかくここにあるし。

真田教授日本のオリンピック・ムーブメントが始まったのは、まさに文京区のこの場所(筑波大学東京キャンパス)からですから。ここは昔、東京高等師範学校があって、校長室が大日本体育協会(日本スポーツ協会の前身)の事務所でした。国際オリンピック委員会など世界のスポーツ界の人たちがここを訪れたり、手紙を送ったりしました。また、オリンピック選手がこの場所から育っていき、まさに日本のスポーツを支えてきたそういう場所になります。それをリードしたのが嘉納先生でしたので、その流れを汲む筑波大学と文京区で、是非ともいろんな連携ができたらいいねと思っております。

 

―留学生と文京区の子どもたちとの交流を

えびさわ:私は未来の子供たちに残せるようなことをしていきたいです。どんな案がありますか?

真田教授:東京オリ・パラが決まった時に、筑波大学でも政府から依頼された事業がありまして。優秀な外国の若者を日本に呼んで、筑波大学でオリ・パラや、嘉納治五郎について学んでいただく。あとは、日本の文化とか。マナーやおもてなしの精神を、学んでいただく。このようなプログラムを始められました。現在もそれは続けております。

えびさわ:筑波国際スポーツアカデミーに、世界中から日本のことを学びに来ているのですね。

真田教授:そういう学生さんと先ほど会いました。文京区の「こども新聞」、こうした子どもたちととなんらかの接点が作れたらいいなと思っております。文京区の子どもたちと、それから留学生で日本のことを学びに、オリンピックやスポーツのことを学びに来た学生たちと交流をする。例えば、東京2020大会の思い出を語りあうなどですね。自分たちの国のスポーツについて話し合うことで、ホストタウンに力を入れた文京区の子どもたちにとっては、世界に対して色々と目が開かれていくように感じるのですよね。また、留学生たちに、スポーツのレッスンを英語でやってもらうのも、子どもたちが喜んで英語を覚えるようになるかな、と期待しています。

えびさわ英語とスポーツと国際みたいな感じですね

真田教授:この3つを繋げて何かができるのではないかなと。

えびさわ:それは素敵ですね。筑波大学に留学してきた子は、短期留学でなく学生として来てくれるのでしょうか?

真田教授:そうですね、筑波大学に入学して学びます。

えびさわ:それはありがたい!

真田教授:そのための資金も少し用意できそうですので。文京区の子どもたちと留学生とで、国際交流をぜひともやっていきたいですね。

えびさわ:ぜひ、楽しみにしています。

―多様性と調和 スポーツを「作る」

えびさわ:せっかく「オリ・パラ」とうたっているので、パラリンピックについてもやっぱり子どもたち、それから区民のみんなにも、いろんなことを知ってもらいたいです。

真田教授:これは大事な点ですよね。特に学習指導要領では、オリンピックのみならず、パラリンピックについても学んでいくことが、はっきりと明記されていますので。オリ・パラ開催時に、「多様性と調和」が大会ビジョンのひとつでした。それを実際の社会の隅々にまで浸透する上では、パラスポーツにも関心を持つことは大切ですよね。

えびさわ:パラリンピックの時だけ、障害者のスポーツが注目されるのではなく、普段もそういうスポーツが注目されるような土壌を作っていけたらな、とすごく思います。 そのために出来ることは何でしょうか。

真田教授:体育の授業などでも、ますますそういう視点が大事になっていきますね。これまではスポーツを「する、見る、支える」とよく言われていましたが、学習指導要領ではそれらに「知る」が入ったんですね。例えばオリンピックの理念や、パラリンピックの考え方について知っていくことですね。さらに第3期のスポーツ基本計画ではスポーツを「作る」も入っているのですよ。

えびさわ:新しいスポーツを「作る」ということですか?

真田教授:そうですね。例えばルールがどこでも共通しているスポーツを、その人たちの状況に応じて変えてしまう。あるいは、スポーツそのものも変えてみる。もしも障害がある人たちがいれば、彼らが遊びやすいスポーツにしてみる。またそこに普通の人たちが入ってもできるようなルールを考えて作っていく

えびさわ:素晴らしいですね。

真田教授:そして、高齢者の方が混ざった時に、どういうスポーツにしたら、お互いに出来るのかを考えて作っていく。それがこれから大事になっていく、と言われているのですよね。

えびさわ文京区ではビーチボールが意外に盛んなんです。バレーボールのルールと変わりませんが、ボールが少し大きくて柔らかい。こんな感じですか?

真田教授:そのとおりです。

えびさわ:その人自身や年代などに合わせた新しいスポーツをどんどん作っていこうということですね。日常生活の中で、どんな方でも誰でも楽しめるように。

真田教授:これまでは決まったスポーツがあって、そこに適用しているという考え方だったのですが、これからはその人の状況に合わせて、むしろスポーツをどんどん変えていくことになるでしょう。例えば子どもたちがルールを考えていく。それはある意味で、東京2020大会のビジョン「多様性と調和」をレガシーとしても、発展をさせて、社会に増殖させてくという意味で、非常に大事なことだと思うのですよね。

えびさわ:すごくいいお話を伺いました。これから子どもたちの教育をしていく中でも、絶対に必要なことですよね。

真田教授:社会そのものも変わっていくではないかと期待されますよね。

えびさわ:そしたら、差別とかそういうことがなく、みんなが楽しめる世界になってくると思います
そのためにもこれからいろんなアイディアや、情報交換をさせていただけますか。

真田教授:文京区が「誰もが楽しめるスポーツを作る」の先駆的な取り組みをどんどんやっていただけたら嬉しいですし、なんらかの形でサポートできたらなと思います。

えびさわ:ぜひお願いします。

真田教授:その一環で、例えば留学生との交流。それも大事なことだと思いますし。それを実現させたいとは思いますので、区長さんによろしく伝えていただけますか。

えびさわ:はい、承知しました。今日はどうもありがとうございました。


参考リンク

 

エビちゃんニュース 2023/2/22

こんにちは、エビちゃん(えびさわけいこ)応援隊です。
いつも、”えびさわけいこ”をご支援頂きありがとうございます。

令和5年の文京区予算が発表されました。
令和5年の一般会計の予算規模は前年度3.4%増の1,162億800万円です。
えびさわは20年間会社員として働いてきました。そして今、議会選出の監査委員を務めています。
皆さまから頂いた税金が無駄なく使われるか、しっかりとチェックをしていきます。
えびさわけいこは、これからも応援してくださる皆さんと一緒に、
文京区を「優しい」町にしていけるように全力で取り組んでまいります。

1)帯状疱疹予防接種費用助成を拡大します。(令和5年4月から)

令和4年度は対象が65歳以上でしたが、50歳以上に拡大をしていきます。
また、対象ワクチンも、乾燥弱毒生水痘ワクチンに加え、
乾燥組換帯状疱疹ワクチンシングリックス筋注用が選択できるようになります。

2)18歳まで医療費が無償化されます。(令和5年4月1日から予定)

今までは中学生までだった医療費の無償化を拡大していきます。

3)大塚地域活動センターがリニューアルオープンします。

4月にオープンする茗荷谷の「中央大学」の敷地内に「大塚地域活動センター」
や「育成室」・「保育園」・「図書取次コーナー」などが出来ます。

4)その他

4−1)YouTubeを始めました。「えびちゃんネル」を開設しました。

今回、えびさわをより多くの方に知っていただきたいと思い、
えびさわけいこの自己紹介動画をつくりました。是非みてください。
https://www.youtube.com/watch?v=6uWozSHyHnM

他にも「教えてえびちゃん」や「文京区自慢」などを掲載しています。
登録よろしくお願いいたします。

4−2)駅頭を下記のスケジュールで実施しています。

・月曜日(朝)新大塚・月曜日(夕)茗荷谷 ・火曜日(朝)茗荷谷

・水曜日(夕)護国寺 ・木曜日 (朝) 茗荷谷 ・木曜日(夕)護国寺 ・金曜日 (朝) 江戸川橋

駅などで見かけたら、ぜひお声をかけてくください。
また毎週インスタライブも開催しています。是非皆さんの声を、えびさわに聞かせてください。

※ボランティアを募集中です。是非、メール等でご連絡ください。
https://ebisawakeiko.com/help/

4−3)子ども応援給付金等の締め切りが迫っています。

対象の方は早めに申請してください。

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃【お知らせ】
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【1】えびさわけいこ後援会『ひまわり会』は、”えびさわけいこ”の政治活動を支援する会です。
令和5年度の会員の募集をしています。
すでの多くの方に入会いただき感謝しています。ありがとうございます。
「皆さまの声を区政に伝える」えびさわけいこを支援し一緒に活動をしていきましょう。
※えびさわけいこ「ひまわり会」の公式ホームページ
こちらからお申込みください

「人を思うことが出来る街へ」を目指して、これからも進んでいきたいと思います。

「すし作家」岡田大介さんに、食や命に対する思いを聞きました。

岡田さんとえびさわ

「対談!えびさわけいこが聞きました」
今回は、「すし作家」という一風変わった肩書をお持ちの岡田大介さんに、
食や命に対する思いや、子どもたちへの食育について聞きました。


えびさわ:文京区議会議員えびさわけいこ
岡田さん:岡田大介さん


対談の様子はこちらからご覧いただけます

 

―「すし作家」ってどんな職業?

えびさわ:岡田さんは寿司店「酢飯屋」のオーナーであり、「すし作家」という肩書もお持ちです。どんな職業ですか?

岡田さん:僕は寿司職人として、20年弱くらいお店をやってきたんですけど、2~30年後を考えてみた時に、なんとなく先が見えるというか、想像がついてしまったんですね。

えびさわ:自分の未来が?

岡田さん:はい。

えびさわ:「もっと広げてみたいなあ」と思ったんですか?

岡田さん:お店を広げたいというよりは、20年の経験を活かして寿司職人だからこそできる、寿司や海、魚にまつわる色々な仕事をしていこうと思うようになりました。

 

―写真絵本『おすしやさんにいらっしゃい!』に込めた思い

えびさわ:その一つが、2022年に「第27回日本絵本賞」を受賞した『おすしやさんにいらっしゃい!生きものが食べものになるまで』ですね。

岡田さん:そうですね。これを作った時は「すし作家」とは名乗っていませんでしたが。

でもこの本が人気評価を頂いて。僕は作家さんに対して「何をしてもいい」「やりたいことをやっていく」というイメージを持っていました。逆に言うと、寿司職人には「毎日この店でお店を守ってなきゃいけない」という硬いイメージがあったので、もっと自分のやりたいことを広げていきたいと考えたわけです。

えびさわ:お店から外に出て、海やお客様など出会う人のそばに寄り添うという感じですか?

岡田さん:そうです。

 

―僕たちは「命」を食べて生きている

えびさわ:この本を読ませていただくと、お魚を釣ってさばいて、口に入るまでの過程を説明していらっしゃるんですけど、岡田さんが考える食育が描かれているのでしょうか。

岡田さん:この本のサブタイトルは「生きものが食べものになるまで」です。自分たちが食べているもので、生きていないものは2つしかないんですよ。

えびさわ:何ですか?

岡田さん:塩と水だけ生きていない。

えびさわ:息をしていないということですか?

岡田さん:生命体じゃないということですね。ということは、塩と水以外は全部もともと生きものだったということですね。

えびさわ:命がある。

岡田さん:そうですね。お米の一粒一粒、調味料もね。それでお寿司を握ったときに、お寿司が命の塊に見えたんですよ。「どれだけの命を一回で食べているんだろう」と。そんな風に「寿司っていう食べ物じゃなくて命の塊なんだ」という見方をし始めた時に、「いただきます」「ごちそうさま」を言うことで、本当に命をたくさん食べて毎日生きているんだなっていうのを改めて伝えなきゃいけないと思いました。

えびさわ:確かにそう思います。

岡田さん:でも、お店で命の話とかをしても、お客様はおいしいお寿司を食べに来ているわけだし、あんまりそんな話を聞きたくないじゃないですか。子どもたちにも命の話をしても「ふーん」みたいな反応で、「魚は生きてたんでしょ、知ってるよ」で終わっちゃうんですけど。

えびさわ:知識としては知っていても、実感を抱く機会はないかも。

岡田さん:だから写真絵本という形にして、魚を釣るところからお寿司になるまでのストーリーを描いたんです。まずは魚に対して美味しそう、かわいい、気持ち悪いとか色々な感情があって、一番最後に命のメッセージが出てくるんですけど、いきなり命のことについて触れず、お寿司を入り口にしているところがポイントです。「ごちそうさま」になる前のページに、「生き物は食べ物になって君たちの体の一部になる。私たちはたくさんの命でできているんだ」という言葉が出てきます。

えびさわ:いいセリフですね。本当にその通りだと思います。私たちはたくさんの命でできているんだっていうのを子どもたちに伝えたいということですね。

岡田さん:話しても全然聞いてくれないんですけど、絵本だったら読んでくれるし、ちゃんと子どもなりに解釈して理解してくれるんです。この絵本を読んだことをきっかけに、子どもたちになんかしら引っかかって動いてくれるというかね。

えびさわ:いいですね。私も「フーディングジャパン」というNPOを立ち上げていて、料理教室とかしているんですけど、その時も必ず「いただきます」「ごちそうさま」の話をして、「命をいただいたんだよ」という説明を必ずしているんですけど、やっぱりこの言葉を大事にしていきたいなって思っているので、この本に共感いたしました。

―食べものに触る、岡田流食育

えびさわ:岡田さんは食育の一環として「食べ物を触ってもらう」という話を伺ったのですが?

岡田さん:昔はよく「食べ物で遊ぶな」と言われていて、僕もそう言われて育ちましたけど、食べ物で遊んだ方がいいかと思っていたんですね。遊ぶっていっても、ぐちゃぐちゃ触ってぽいって捨てるんじゃなくて、食べる前の素材の状態を観察して、じっくりと触る。「こういう硬さなんだ」「こんなべちゃべちゃしてるんだな」と色んなことを感じて、その後に調理をして食べることに意味があるのだと思います。食べる側だけに立っていると、例えば「回鍋肉食べよう」という時に時にキャベツや豚肉、調味料などの原型まで遡ってたどるのにすごく時間がかかるんですね。

えびさわ:そこまでの過程にいろんな人が携わっている

岡田さん:そうです。なので調理の過程で食材に触って観察して、というのをやってもらうと、子どもたちはずっと興味を持って食材に触れているんですよ。魚離れとか言われていますが、実際は全然そんな風に感じないんですよね。みんなお寿司がすごく好きですし。

えびさわ:お寿司大好きですよ。

岡田さん:でも、子どもたちに魚を触ったことあるか聞くと、想像以上に少ないんです。なぜかというと、例えば魚屋さんで魚に触るとお父さんお母さんに怒られるじゃないですか。「商品なんだからダメだよ」って。水族館だとお魚を触ってもOKなコーナーはありますけど。

えびさわ:でもちょっとだけですよね。あとまあ窓越しというか。

岡田さん:食べるような魚はまず触れない。

えびさわ:そうですね。

岡田さん:魚を触る機会がないので、僕が釣った魚を小学校や教育機関に送って、それをまずみんなで観察したり触りまくる。そしてさばいて食べる。コロナ情勢によってはさばくところでまででしたけど、昨日の荻窪でのイベントではみんなで食べられました。

えびさわ:今度、私のNPOとか文京区の子どもたちにも開催してもらいたいです

岡田さん:もちろん。

えびさわ:ぜひ、それは楽しみ!話は変わりますが、岡田さんのお店では、自分で釣った魚しか出さないという噂を聞いています。

岡田さん:そうです。ここ2,3年ずっと、自分が釣った魚だけでお寿司を握るって決めています。なのでお店に来ても3種類しかないとかね。

えびさわ:その魚たちがどこでどうやって獲られて、お客さんの前に辿り着いたということが全部教えてもらえるっていうのは、すごく幸せなことですよね。

岡田さん:好きな方にとっては面白いし、そういう寿司屋さんが好きじゃないっていう方もいますよ。釣ってきた魚については、話せないことはほとんど無いですね。何でも聞いてほしいし、伝えたいです。

えびさわ:ぜひ文京区の子どもたちにもしていただきたいなと思います。楽しみにしてます。

―魚が苦手な子どもはどうする?

えびさわ:文京区では、「和食の日」を設けて、子どもたちに給食で和食を体験してもらえるように取り組んでいます。何かいいアドバイスがあれば。

岡田さん:和食、和食って定義とか決めていましたっけ

えびさわ:決めていないです。

岡田さん:和食には寿司以外の魚料理がたくさんありますけど、魚嫌いとか食べたがらない理由のほとんどは、骨と鱗があるからなんですよ。逆にいうと、下処理やチョイスする魚の種類で解決します。まずは骨がない魚を食べればいいんですよ。

えびさわ:骨がない魚ってあるんですか?

岡田さん:切り身になっている大きな魚とか。例えばカジキとかってもう骨ないじゃないですか。そういう魚を使った美味しい料理を食べていくというところからスタートしないと、1本でも骨があると「もう二度と食べない」というモードになりがちです。「そんなことをしていたら、骨が取れない大人になっちゃうじゃないですか」ってたまに言われるんですが、大人になったら取れるようになりますから、大丈夫です。

えびさわ:そうですね。嫌いじゃなくて興味を持って好きになって食べてみるって感じですね。

 

岡田さん:魚を好きになるところが大事なので、いきなりサンマとか出されても、それは大人でも大変なわけですから。最初は骨なしのカジキのようなもの、次は金目鯛の煮付けのような、骨を数本抜けば食べられるものがおすすめです。自分で抜く体験も必要ですし、だんだん慣れながら小骨の多い魚に挑戦していけばいいと思います。大事なのは魚を好きになることなので。

えびさわ:それは目からウロコです。魚イコール骨があるものだと思っていたので、ひと工夫するだけで魚が苦手な友達に良い体験をさせてあげられるなと。私もほかの人に伝えていきたいと思います。また今後もアドバイスいただけますか?

岡田さん:もちろんです。お魚とか海とかそういうことならば僕の知識が足りるものがあれば。

―食育の実践 子どもたちと魚で遊ぼう

えびさわ:子どもたちと一緒に釣り体験とかもできちゃったりします?

岡田さん:それはやりたいですね

えびさわ:本当ですか?

岡田さん:今週末も佐渡島で、みんなで釣りをしてでさばいて寿司にするまでを体験するイベントを予定しています。なかなか釣りからだとハードルも高いですが、やりたい。

えびさわ:まずは、お魚に触る、魚で遊ぶ体験から一緒にやらせていただいていいですか?

岡田さん:そうですね。そこからですね。

えびさわ:本当にありがとうございます。ぜひお店に行きたいと思うので、皆さんもぜひ『おすしやさんにいらっしゃい!生きものが食べものになるまで』を読んでみてください。今日はどうもありがとうございました。

ライター 宮永加奈子


参考リンク

 

住民の立場ならではのお話(文京区在住の会社員 伊藤 良弘さん)


今回の『対談!えびさわけいこが聞きました』は、
ご紹介いただいた文京区在住の会社員 伊藤良弘さんから、
住民の立場ならではのお話を伺いました。


えびさわ:文京区議会議員えびさわけいこ
伊藤さん:会社員 伊藤良弘さん


対談の様子はこちらからご覧いただけます

 

治安の良さが文京区の魅力

えびさわ:生まれてから45年間、伊藤さんは文京区に住んでいらっしゃいますが、文京区の印象はどういう感じですか。まず良いところから教えていただけますか?

伊藤さん:長所は、まず治安がすごくいいところかなと思います

えびさわ:ありがとうございます。文京区は実はすべての小学校に防犯カメラを設置していて、公園にも防犯カメラを付けるように進めているのですね。来年再来年辺りには全ての公園にも防犯カメラを付ける予定なんです。治安はすごくいいと思うのですが、残念なことに特殊詐欺もすごく多いのですよ。ご存知ですか?

伊藤さん:そうですね。富坂警察署からもいろいろと連絡もあります。

えびさわ:富坂警察の地区に住んでいらっしゃるのですね。

伊藤さん:そうです。特殊詐欺に気を付けるよう、警察署から注意されています。

えびさわ:なので、皆さんに特殊詐欺防止のための「自動通話録音機」の無償貸出しをしているのですが、去年は2000台ぐらい貸し出しました。ただそれでもまだ特殊詐欺がなかなか減らないので、何かいい案がないかなと思っています。やっぱり地域の繋がりですかね

伊藤さん:治安はいいのですが、長く定住する方が少ないので横の連携がなかなか難しいですよね。なので、地域のイベントやお祭りなどには積極的に顔を出すなど、町内会があれば活動することはすごくいいことなんじゃないかなと。

子どもを取り巻く環境 コロナ禍のなかで

えびさわ:最近ではお祭りもコロナでなかなかできなくて、地域のつながりがさらに薄くなっているように感じます。伊藤さんはお子さんもいらっしゃるのですよね。学校の環境はどうですか

伊藤さん:学校ではタブレットを支給してくれているので、ZOOM(ズーム)とかで授業を受けている子どもの様子を見かけますね。友達同士の遊び方が変わるかなと思ったのですが、そこまで大きく変わることはないですね。友達同士で約束して公園で遊んだりはしています。先ほどお話した治安の部分につながるのですが、親としては安心して場所が分かる範囲内で遊んでいることがすごく良かったかなと思っています。

えびさわ:ありがとうございます。何年生ですか。

伊藤さん:現在は4年生ですね。

えびさわタブレット重いとか言ってませんか

伊藤さん:まさに今日、2学期がはじまって(対談日は9月2日)、久しぶりにカバンを持った時に、「ちょっと重い」って言ってましたね、そういえば。

えびさわ:最近、子どもにそのことをよく言われるのでどうなのかなと思って、聞いてみました。

伊藤さん:タブレットだけに話がいくと、問題点が一つだけあるかなと思うのは、あのケースがないんです

えびさわ:「ケースがない」とは、具体的にお願いします。

伊藤さん:なので、独自に親が揃えてあげるのですが、どうしてもそこには個人差がある。もちろんそのままで持ってくる子どももいますが、壊したりしちゃうので、ケースに入れる子がほとんどです。その重さも含めて、ランドセルに入りづらいですよ。

えびさわ:よく言われます。

伊藤さん:そこら辺がちょっとした問題ですが。

えびさわ:タブレットと教科書の両方を持って行くのがすごく重いって苦情もあるので、早急に電子教科書っていうのも進めていかなきゃいけないなとは、課題として感じてはいます。しかし、そこに至るまでにいくつかのハードルがあって、なかなか議論も先に進みません。子どもたちのためにもってそういうのはすべてやってみたいなと思ってはおりますが。

子どもを取り巻く環境 放課後のすごしかた

えびさわ:そういえば、お子さんは4年生だと伺いましたが、育成室は卒業したのですね。

伊藤さん:そうですね、去年で卒業しました。水道育成室にいたのですが、すごく先生にも恵まれて。

えびさわ:良かったです。

伊藤さん:1年生から3年生までで卒園で、途中で抜けた子たちとも仲良くしていました。また、自分も地元なので、小さい時からそこには行き慣れている場所ですから、自分も行き慣れてる場所ですからすごく安心して、はい。

えびさわ今育成室に入れない子たちがすごい多いのでそこが一つ文京区としては課題だなあと。子どもたちの放課後のあり方も、これから変えていかなければいけないと考えてはいるのですが。育成室をただ増やせばいいじゃなく何かもっと他の方法が、アフタースクールとかいう考え方もあるのでそういうことができたらいいなと、思っています。

伊藤さん:下の子が5歳なので、来年には1年生。まさに育成室をどうするかって話をしているところです。

えびさわ:そうですよね。育成室の施設が足りないので、学校から出て他の場所に行くのも、1年生がランドセルを背負って遠くまで行くのもどうなのかな、とすごく感じています。そして、学校の中で放課後を過ごせる仕組みを作っていきたいとは思っているのですが、ぜひその辺はどうしたらいいか、ご相談させてください。以前、他の自治体でアフタースクールを見学させていただいて、文京区でも何か似たようなことが出来たら、と考えています。

スポーツが活発にできる場所を

えびさわ:他に文京区の問題点はありますか?いいところでも悪いところでもいいのですが。

伊藤さん:そうですね……。学校のことだけで言えば、運動不足なのは子どもたちを見ても明らかなので。プールも2か所しかなくて(区全体で一般開放しているプールの数)、ようやく上の子が運よく入ったので良かったのですが、なかなかそういうスポーツがふだん活発にできる場所の土壌が少ないんです。

えびさわ:その件は、たくさんの方からお声を聞いております。区内には体育館も大きいのが2か所。他にスポーツセンターが1か所ありますが、できれば学校の体育館も開放したり、学校内のプールを上手に活用したり、大学さんにも協力していただいて文京区のすでにある資源をもっとうまく利用できたら、区民の方にもっと快適にスポーツをしてもらえるのかなと思うのですけど、その辺も考えていてどうですか?

伊藤さん:そうですね、ぜひお願いしたいと思います。

えびさわ:ありがとうございます。

伊藤さん:ちょっと調べると年齢制限があり、そのため子どもがスポーツクラブに入れないことも結構あるので、その点もお願いしたいと思います。

えびさわ:「スポーツを嫌いにならないでほしいな」って気持ちで、今、小学生に向けてかけっこクラブっていうのと体育塾をやらせていただいてるんですけど、スポーツが嫌いにならないでほしいなっと。私自身がバリバリの体育会系なのですごい思っていて、なので子ども達にこう体力スポーツをする場所をなんとか提供できたらいいなと思うので、文京区の子ども達は、東京都の平均でみると学力が圧倒的に高いんですよね。だけどスポーツはなぜか平均よりも低いのでこの辺の体力を上げていく文武両道の教育ができたらいいなと考えています。また、お話をぜひ聞かせて頂けますか?あと、何かありますか、「こんなところが変わってほしいな、文京区」みたいな。

伊藤さん:変わってほしいな、文京区……そうですねぇ。

えびさわ:結構満足しているのですね、45年住んでいて。これからも頑張って参りたいと思いますので、よろしくお願いします。


参考リンク

 

えびさわけいこ通信49号(区政報告/令和5年冬号)

 

こんにちは、えびさわけいこです。

「えびさわけいこ通信49号」
(区政報告/令和5年冬号)を
お届けいたします。

※えびさわけいこ通信は、区民の皆さんに関連の深い情報をわかりやすくお伝えする区政報告です。えびさわけいこ独自の視点でピックアップして、定期的に配布しております。

 

 

1. 電カ・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金等について

①18歳未満のすべての子どもに3万円を給付(子ども応援臨時交付金)
②世帯主が「75歳以上」の世帯で、住民税均等割のみ課税世帯に対し、1世帯当たり3万円を給付

2. 18歳まで医療費が無償化されます

今までは中学生までだった医療費の無償化を拡大していきます。(令和5年4月1日から予定)

3. 大塚地域活動センターがリニューアルオープン

都バス車庫跡地にできる中央大学の敷地に「大塚地域活動センター」・「保育園」・「図書取次コーナー」などが設置されます。(令和5年4月)


参考リンク

えびさわけいこ通信48号

 

こんにちは、えびさわけいこです。
えびさわけいこ通信48号(令和4年秋号)をお届けいたします。

1. 子ども応援臨時支援金「3万円」を給付(区独自)

文京区では物価高騰等の影響を考え、18 歳までの「すべてのお子さん」1人につき3万円を給付します。
※申請書は12月以降に配布予定です。

2. 高齢者見守りあんしんライト事業をスタート

65 歳以上のひとり暮らしの方、また世帯全員が65 歳以上の世帯に対し、 「無料」で通信機能と一体化したLED 電球を設置します。 電球の点灯等が一定時間ない場合に家族等へ異常を通知します。

3. PayPayポイント最大20%還元事婁を実施

文京区商店街連合会がキャッシュレス決済によるボイント還元事業を実施します。
令和4 年11 月1 日~令和4年11 月15 日(大型店を含む)・・・・10%
令和4年11 月16 日~令和5 年1 月10 日(大型店を含まない)・・・20%

参考リンク

第10回 上野の森マラソンを開催しました


えびさわけいこが理事を務めるNPO法人大江戸主催「第10回上野の森マラソン」を12月18日に無事開催いたしました。

多くの皆様にご参加いただきました。
記録はこちらからご確認ください。

どうぞよろしくお願いいたします。

子ども達の体力アップやこれからの体育の授業(スポーツひろば代表 西薗 一也 先生)

今回の『対談!えびさわけいこが聞きました』は、体育塾でお世話になっている「スポーツひろば」代表の西薗一也先生です


えびさわ:文京区議会議員えびさわけいこ
西薗先生:「スポーツひろば」代表 西薗一也先生


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-「スポーツひろば」を立ち上げた理由

えびさわけいこ(以下 えびさわ):西薗先生は文京区で10年以上、私たちがやっている体育塾の先生をしていただいております。まずは西薗先生が「スポーツひろば」を始めた理由を教えてください。

西薗一也先生(以下西薗先生):第一の理由は、体育が苦手な子を救ってあげたい気持ちがあったからです。そもそも僕自身も体育を仕事としていますが、運動を好きになった理由を振り返ってみると、良い先生との出会いがそこにはありました。で、国語とか算数とか他の科目でも、好きになる理由の中で同じことが言えるんじゃないかな。

えびさわ:先生の存在って、子ども達にとって影響がありますよね。

西薗先生:ところが、体育が嫌いな子たちが想像した以上に多かったことを知り、苦手意識をなくしたいと思いました。その子にとって体育の1番いい先生になりたいとの想いをもって、始めたのがきっかけです。

えびさわ:私もバリバリな体育会系で、とっても大好き。うち父が体育の教員なのですよ。なので、良い先生に会えたおかげかなっていうのは心のどこかにあります。私も文京区議会議員になってから、子どもの中には体育が好きじゃない子が意外といる事を知り、体育塾を始めました。

-子ども達の体力の変化の原因は「3ない」

えびさわ:文京区で長年体育塾の先生をされていて、なにか感じたことはありますか?

西薗先生:体育塾に限らずっていうところではありますが、授業を行っていて子どもたちの体力の低下は間違いなくあると思います。原因のうちの一つは、子どもたちの遊びの時間にもあるのでは。そこに対して『3ない』って言われるものがあって、まず「遊ぶ時間がない」

えびさわ:みんな塾行きますからね。私立の中学受験をする子どもが増えていますので。

西薗先生:それから「場所がない」

えびさわ:公園が少ないですからね。

西薗先生:であとは、「友達がいない」
一緒に遊ぶ友達が少ない点が原因のうちの一つにはなっています。運動する機会がどんどん減ってきている。
『3ない』とは別に、時代による遊びの変化もありますね。幼い頃はこまやメンコで遊んでいましたが。

えびさわ:メンコもしていたのですか?

西薗先生:僕はやっていましたよ、こまも回していましたし。あと女子だったらゴム跳びとかしていませんでした?

えびさわ:少しはやりました、懐かしいです。

西薗先生:ああいう風にして体を動かす遊びが主流だったのに、今の子ども達ってどちらかというと体を使わない遊びが多いですよね。

えびさわ公園にいてもゲームをやっているし。

西薗先生:体育館で働いている知り合いが言うには、子ども達が集まってきて館内でもゲームをやっている(笑)。

えびさわ:体育館でもゲーム⁉それは初めて聞きました。

西薗先生:遊び方が変わった点が、すごく大きいなあと思います。昔の遊びって言われるものって結局習得型なのですよ。例えば、こま回しや、メンコを叩きつけるのは、実力が上がらないと遊びにすら入れなかったのですね。まず、回せるようになるまでがすごく大変です。

えびさわ:出来るようになるまで、練習するわけですね。

西薗先生:コマの場合は、紐の巻き方から始まり……回せるようになるまで自主練です。出来るようになって、ようやくスタートラインです。今の遊びって、買ってもらえればすぐに遊べる。修行の期間ってなくなったんですよね。今の子どもは忍耐力が足りないと言われてはいますけれども、蓄積されてきた技術がいらない遊びが主流になったことも関係あるかもしれませんね。遊び道具も、すぐに出来るようにならないものは、子ども達に人気がないそうです。だから、昔に比べるとずっと易しく丁寧な玩具が多いですね。

 

-成功体験の積み重ね

えびさわ:今、小学校の先生はすべての授業を教えなければいけないじゃないですか。体育の嫌いな先生もきっといると思うのですよ。体育塾でプロの西薗先生に教えていただくと、子ども達がのびのびするし、できるようになってその成果を実感しているように感じます。今後の体育は専科になっていくと予想をしていますが、その辺についてご意見をお願いします。

西薗先生:小学校の先生は全教科を担当されるので、本当に大変だと思います。で、そこに対して批判するどころか、先生の皆さんに対してリスペクトしているのですが。

えびさわ:時間がない中でも、ものすごく一生懸命やっていただいていつも感謝しています。

西薗先生:授業の工夫もされて一生懸命なのですが、できない子への対応がどうしても……なところがありますね。集団で授業をするので、仕方がないですが。だからこそ、我々のような専門家が学校教育の中に入っていくことで、少しでも体育が苦手な子ども達を救っていけるのではないかと思っています。そういう訳で、専科に関しては僕も賛成ですし、逆にプロが子ども達を教える様子を先生側が見学し、学校教育の方に活かしていただけたらとも。

えびさわ:それはいいですね!現在、体育塾でも跳び箱の指導をして下さっているじゃないですか。先生の授業を見学して、手をつく場所を跳び箱に線を引いて教えていらっしゃいますよね。ああいうコツを子どものころに教えてもらっていたら、きっと跳び箱が嫌いになる子がもっと少なかったのでは。一段目からの横跳び箱は、学校ではあまり習わなかったので、びっくりしています。

西薗先生子ども達って、出来なければつまらないんですよ。それだったらレベルはとにかくまず一旦落としてあげることがすごく大事で、易しくなると「あっ、出来るんじゃないか」って。

えびさわ:そう、成功体験が大事なんですよね!

西薗先生:その成功体験こそが、できないことを乗り越えてやろうって原動力につながってくるので、その体験のベースが積み重ならないと、努力が無駄なんじゃないかと考えてしまいがちです。

えびさわ:ずっと出来ないままだと、不安な気持ちになっちゃいますよね。

西薗先生:努力して達成した経験が増えていけば、たとえ苦手なことにぶつかっても子ども達が頑張れるようになります。そういった意味では体育は自分の体で表現する科目なので、子ども達にとって、最も印象に残る成功体験が味わえるのではないかと思いますね。

 

-インクルーシブ教育であって欲しい

えびさわ:ありがとうございます。これからも、いろんな子ども達に体育を好きになってもらえるような指導をお願いしたいです。それから、先生は障害がある子のスポーツを教えていると伺っておりますが、未来の「スポーツひろば」はどういうところを目指そうとしていますか?

西薗先生:主に専門とするのは発達障害のお子さんです。発達障害がある子どもがすごく増えていることが現状ですが、通常級と支援級といった形でクラス分けするのではなく、同じ場で共に学ぶことが大事だと思います。そのためには発達障害の特性を、学校側がよく知ることも大切です。10年以上も発達障害者の指導を行っていますが、ちゃんと的確な指示さえ出せば、きちんと理解してくれるのですよね。もちろん時間がかかる子もいますが。僕も発達障害児の体育指導の仕方を、直接小学校に行って支援級の先生に教えています。

えびさわ:さすがです!

西薗先生:そこで感じるのは、先生方はあまり子ども達を褒めないのですよね。
特に発達障害のお子さんは先生の指示を聞くことに対しての、成功体験が少ないのですよ。
だから出来た度に褒めてあげるし、体育と同じように低いところからちゃんと始める。

えびさわ:先ほどの跳び箱のお話のように……ですね。

西薗先生:先生の話をきちんと聞けた成功体験が積み上がれば、ちゃんと話を聞けるようになるし。自然に褒めることができるように、日々子ども達のいいとこ探しに努めています。

えびさわ:いいとこ探しは素敵ですね!

西薗先生:常にいいとこを探そうとしていても、悪いところを先に見つけてしまうんですよね、人って。列に並べてないから早くしてくれとか、ちょろちょろしないで先生の話聞けとか。まずそっちを言ってしまうのです。そうじゃなくて……

えびさわ:ちゃんと出来ているときに「よく出来たね!」と。

西薗先生:うんそうだ!て感じで。悪いところを注意するのでなくて、いいところをちゃんと褒めてあげるだけでも、人はぐっと変わってくると思いますので。私はそこを一番大事にしています。

えびさわ:文京区も「個が輝き共に生きる文京の教育」という教育理念としてあげております。これからはインクルーシブ教育っていうのでしょうか、子どもの多様性を認める教育が大事だと思うので、是非子どもたちのためにこれからもよろしくお願いします。

西薗先生:今日も体育塾がありますが、こちらこそよろしくお願いします。

 

-今後の文京区の子ども達について

えびさわ:今後も西薗先生とも一緒に、スポーツを通して子ども達に体力をつけていきたいです。私たちNPO法人大江戸は、最初は私が陸上部だったので走り方を教えていましたが、西薗先生と出会ってから範囲が体育全般にひろがりました。体育が嫌いな子ども達が、少しずつですが苦手意識を乗り越える様子を目の当たりにして、本当に良かったと思っています。今では西薗先生に跳び箱やボール、そして縄跳びもご指導いただいていて、本当にありがたいです!そういえば、今はマット運動も教えていただいていますね。

西薗先生:振り返ってみると、いろんな種目を教えるようになりましたね。

えびさわ文京区では、今は1校でしか教えてもらっていませんが、できればもっと拡げていきたいと思っています。いかがでしょうか。

西薗先生:もちろんです。区内でも1か所だけだと、近くに住む子どもしか通えないことも。「場所が遠いので、行きたくても通えない」などの声も聞いたりするので、ぜひ体育塾を拡げていただいて、そこに私も行かせてもらえたらと思います。

えびさわ:これからも文京区の子どもたち、そして多くの子ども達のためにどうぞ頑張ってください。ありがとうございました。

 


参考リンク

エビちゃんニュース 2022/12/10

 

こんにちは、エビちゃん(えびさわけいこ)応援隊です。
いつも、”えびさわけいこ”をご支援頂きありがとうございます。

10月の通信で案内した、
キャッシュレス決済ポイント「20%」還元事業について、
9月の議会でえびさわが「物価高騰を考えて昨年同様に30%還元にすべき」
と提案をし「30%」に変更となりました。

諦めずにこれからも要望をしていきます。

えびさわけいこは、これからも応援してくださる皆さんと一緒に、
文京区を「笑顔」の町にしていけるように全力で取り組んでまいります。

 


1)電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金等について

(1).住民税均等割非課税世帯等に対し、1世帯あたり5万円を給付
(2).(1)の給付金の対象外となる世帯のうち、世帯主が「75歳以上」の世帯で、
住民税均等割のみ課税世帯に対し、1世帯当たり3万円を給付。
※えびさわとしては、他区に比べて優しくない施策だと感じています。
75歳以上ではなく65歳にすべき、世帯主だけでなく全員にすべきと
要望をしましたが、受け入れてもらえませんでした。残念です。

2)18歳まで医療費が無償化されます。(令和5年4月1日から予定)

今までは中学生までだった医療費の無償化が拡大されます。
※東京都は制度開始から3年間は全額負担をするとしていますが、
その後は区市町村で半額負担するようにとしています。
23区としては、東京都の制度を延長するように要望をしていきます。

3)12月6日に大塚地区に子育て支援拠点「おひさま0・1・2」が開設しました

やっと大塚地区にも子育て拠点が開設されました。

4−1)えびさわけいこの「3連ポスター」ができました。

衆議院議員の区割りが変更され文京区は豊島区と一緒になり東京10区となりました。
東京10区の衆議院議員は「鈴木隼人」さんです。
ポスターの縦文字を思い切って「えび」にしました。
なかなか貼っていただけるところがないので、もし貼って頂ける方がいたらご連絡ください。
すぐにお持ちします。ご協力をよろしくお願いいたします。

4−2)YouTubeを始めました。「エビちゃんねる」をお願いいたします。

えびさわけいこがYouTubeちゃんねる「エビちゃんねる」を開設しました。
えびさわけいこが様々な方に話を聞きに行く「対談」や、大学生の質問に答える
「教えてエビちゃん」などを掲載しています。
是非、登録よろしくお願いいたします。


【お知らせ】『ひまわり会』令和4年の会員の募集をしています。

えびさわけいこ後援会『ひまわり会』は、”えびさわけいこ”の政治活動を支援する会です。
令和5年の会員の募集をしています。

すでの多くの方に入会いただき感謝しています。ありがとうございます。
「皆さまの声を区政に伝える」えびさわけいこを支援し一緒に活動をしていきましょう。
えびさわけいこ「ひまわり会」の公式ホームページからお申込みください

「人を思うことが出来る街へ」を目指して、これからも進んでいきたいと思います。

かけっこ教室と体育塾の新規受付を開始します

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かけっこ教室と体育塾の新規受付を開始します。

お申し込みと詳細は、NPO法人大江戸からお願いいたします。

えびさわけいこが理事を務めるNPO大江戸では、子どもたちの体力や運動能力の向上に力を入れています。

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